マンチェスター・ユナイテッドvsマンチェスター・シティの何と152回目のダービー・マッチを観る。第1回が1881年だって言うからスゴイね!! 前線からのユナイテッドのプレッシャーがすごい。開始早々、ルーニーのドリブル突破からのゴールでホーム(オールド・トラッフォード) のユナイテッドが先取点。シティはテべスがキーパーのフォスターからボールをもぎ取り、バリーにパス。バリーが難なく流し込んで同点。前半終了間際にもシティの決定的なチャンスをテべスがポストに当て得点ならず、同点で折り返す。セカンド・ハーフ開始早々又もユナイテッド、フレッチャーのヘディングでリードするが、シティはベラミーの強烈なミドルシュートで同点。今度もギグスのフリーキックから又、フレッチャーのヘディングでユナイテッドがリード。しかし、パスカットからベラミーが物凄いスピードのドリブル、キーパーも交わし角度の無い処から流し込んで、みたび同点。これで終わりかと思ったら、6分の長いロスタイムに帰って来たワンダーボーイ、マイケル・オーウェンがゴール。ユナイテッドが4:3で勝利した。イヤー、凄い試合だった。時間の経つのが早いこと早いこと。オイル・マネーをたっぷり使って補強した、マンチェスター・シティは確実に強くなっている。夜中まで起きていて、眠いのを我慢していたが、試合が始まると眠気も吹っ飛んだ、こんな素晴らしい試合が観られて、超ラッキー!!! 得した気分だ。
この試合を観ていて終盤にガス欠を起こしたマンチェスター・シティを見て感じたことはチェンジ・オブ・ペース。ユナイテッドは序盤こそ前線からのプレスを掛けてシティに印象付けて、その後でペースダウンしてスタミナを温存した。日本代表のオランダ戦やドイツ・ワールドカップと今年のワールドカップ最終予選のオーストラリア戦日本代表は序盤は素晴らしい出来でも、セカンド・ハーフの残り20分でガス欠を起こし大量失点している。ユナイテッドとシティの差はこのチェンジ・オブ・ペースが出来たか、出来ないかだけではないかと思った。日本代表も90分間持たなければ、どうして持たせるかを考えた方が良いように思われる。出来もしないことを何度もやって同じ過ちを繰り返しているんだから。
「奪われぬもの」後藤正治、文藝春秋、1997.1.20読了。マラソンの有森裕子、競馬の福永洋一、プロ野球の福間納、ラグビーの林敏之、競輪の中川茂一、ボクシングの高橋直人。事故や怪我で引退を余儀なくされたり、メンタル面で闘争心が無くなったり、理由は様々だが、誰もが通る引退への道程をかつての名選手もまた辿って行く。長くて真面目な取材に基づく、心理面まで踏み込んだ著者得意のスポーツ・シリアス・ノンフ。後藤さんの著作は3冊目で、好きなライターだが、読んだ後、暗くなっちゃうのが玉に瑕だね。