2009年11月13日金曜日

船に乗れ

 「船に乗れ!Ⅲ 合奏協奏曲」読了。全部で237ページのうち156ページまではWEBマガジン・ブンゲイ・ピュアフルで読んでいたので、今回読んだのは81ページだけだったが、テーマが重いので読み応えがあった。結局サトルはチェロを辞めてしまうのだが、音楽は、音楽をやっている人、辞めた人、やらなかったけれど好きな人、音楽を愛する人であれば、どんな人にも万人に感動や幸福感を与えてくれる。
 今、世の中に出て有名になった人以外にも幼時から英才教育を受け、挫折した人はそれこそ星の数ほど居るだろう、私のように何もやって来ず、何の才能も持たず、何の努力もせず、平平凡凡に生きて来た者には、窺い知れないことだが、その挫折感や如何許りのものだろう。それを引き摺って生きる人、立ち直る人、様々だろうが、重い人生なんだろうなとただただ想像するばかりである。
 人生を真剣に生きれば生きるほど悩み苦しむものなんだろうなと思うが、悩みや苦しみには正面から向き合わず、ドロップアウト人生を生きて来た私は読書やサッカーやギターにひたすら逃げ込んで何とか能天気に生きている。

1 件のコメント:

  1. こんにちは。
    はじめまして。
    「船に乗れ!」面白かったです、というか痛かったです。
    三冊一気読みしましたが、
    今年読んだ本の中では疑いなくベストです。
    素晴らしい小説でした。

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